化学(1)有機 高分子化合物 復習 教科書を完全網羅 答え編

ども、ドッコイマンです。こちらは答え編となっておりますので、問題編(以下のリンク)と並行してご利用ください。

 

dokkoiman.hatenablog.com

 

化学 答え

 

  • 酢酸のナトリウム塩に水酸化ナトリウムを入れて加熱すると、メタンと炭酸ナトリウムが出てくる。この反応はカルボン酸のナトリウム塩に強塩基を入れて加熱すると炭酸塩とアルカンが出てくるものである(脱炭酸と呼ばれる)。物質は加熱すると分子間の結合が切れて、その熱に耐えうる強い結合ができる。今回の場合、メタンと炭酸ナトリウムになった。なんでメタンと炭酸ナトリウムの方が強い結合なのかは分からない。

 

  • 炭素:試料を燃焼させて、発生した気体を石灰水に通す。白く濁った場合、二酸化炭素と石灰水中の水酸化カルシウムが反応して炭酸カルシウムが出てきて、それが沈殿していることになる。

 

    水素:試料を燃焼させて液体が発生した場合、その液体を白色の硫酸銅(Ⅱ)無水物と接触させる。青色に変化したら、その液体が水であることが分かる。水が硫酸銅の銅イオンに配位し、テトラアクア銅(Ⅱ)イオンができて、それが青色である。

 

    窒素:試料に水酸化ナトリウムを入れて加熱する。発生した気体に濃塩酸を近づける。白煙が生じた場合、その気体がアンモニアであることが分かるため、窒素の検出となる。生じた白煙は塩化アンモニウムの微粉末である。

 

    硫黄:試料をナトリウムか水酸化ナトリウムと加熱する。成分元素に硫黄が含まれている場合、硫化ナトリウムが発生する。その後、酢酸で酸性にし、酢酸鉛(Ⅱ)を入れると、黒色沈殿が発生する。黒色沈殿は硫化鉛(Ⅱ)である。

酸性条件にする理由は、硫化鉛(Ⅱ)がイオン化することを防ぐことと、水酸化鉛の沈殿ができないようにするためである。

 

    塩素:試料を黒く焼いた銅線につけて、加熱すると、試料の構成元素に塩素がある場合、銅の炎色反応が見られる。これは、試料の塩素と銅が塩化銅(Ⅱ)を作り出すことによる。

 

  • シクロアルカンの構造式は教科書参考。一般式はアルケンと同じになる。シクロとは環という意味であり、環状構造になった場合、端っこが無くなるため一つの炭素原子に水素が二つ付いた構造になるから、水素の数は炭素の数の2倍になる。

 

  • 構造式は教科書参考。沸点はシス型の方が高く、トランス型の方が低くなる。

 

  • 反応式は教科書参考。エタノールの分子内脱水で生成する。温度は160~170℃である。130℃程度で加熱した場合、分子間脱水が起こり、ジエチルエーテルが生成する。

 

  • 反応式は教科書参考。メタンの熱分解、カルシウムカーバイドと水の反応によって作られる。

 

  • アセチレンは燃焼熱の温度が高く、燃焼させて金属の溶接や溶断に利用されている。

 

  • 水、塩化水素、酢酸。

 

  • 反応式は教科書参考。水を付加させた場合、ビニルアルコールとなってからアセトアルデヒドとなる。塩化水素を付加させた場合、塩化ビニルとなる。酢酸を付加させた場合、酢酸ビニルになる。ビニルアルコールは二重結合をもつアルコールである。一般にこのようなアルコールをエノ-ルといい、不安定で二重結合がOの方に移動してケトン基を作り出す。

 

  • 分からない

 

11. ジエチルエーテル

 

12. アルデヒドになって、カルボン酸になる。

 

13. ケトンになる。

 

14. エチレンに水を付加させる。でんぷんやグルコースのアルコール発酵かな。ちなみにメタノール一酸化炭素に水素をくっつけるとできるよ。

 

15.メタノールの酸化。メタノールの蒸気に、バーナーで焼いた銅線を触れさせると、酸化銅が酸化剤となり、メタノールが酸化されてホルムアルデヒドが生成する。

 

16.硝酸銀水溶液にアンモニア水を加え、還元性のある物質を入れると銀イオンが還元されて銀が析出する反応を銀鏡反応という。硝酸銀にアンモニアを入れる理由は反応を進行させやすくするためである。アンモニアを入れると水と反応してアンモニウムイオンと水酸化物イオンを生じる。そして、反応が起こるとアルデヒドは酸化されてカルボン酸になります。カルボン酸になるとアンモニアから生じた水酸化物イオンと中和反応を起こし、カルボン酸の数が減ります。すると、ルシャトリエの法則で反応の平衡が保たれてカルボン酸が発生する方向に反応が進みます。これによって、銀の還元も進み銀が析出するわけです。

 

17.フェーリング反応は、銅(Ⅱ)イオンが還元されて酸化銅(Ⅰ)となり、それが赤色沈殿として検出される反応である。

 

18.アセトアルデヒドはエチレンを塩化パラジウムと塩化銅(Ⅱ)を触媒として酸化させることによって生成される。

 

19.第二級アルコールの酸化。酢酸カルシウムの乾溜。クメン法。酢酸カルシウムの乾溜はカルボン酸の塩が、加熱すると炭酸塩がでる性質を利用している。アルカンを作るときにも利用した。(アルカンの生成の際は強塩基を用いたが。)

 

20.構造式は教科書参考。

 

21.過マンガン酸カリウムによる酸化。オゾンによる酸化。過マンガン酸カリウムの反応はケトンとカルボン酸ができるよ。オゾンの方は二重結合を形成していた炭素間にオゾンが入り込むような構造であるオゾニドができて、構造は明らかに不安定そうだから分解してケトンとアルデヒドができるよ。過マンガン酸カリウムでの酸化開裂の方でもアルデヒドが出てくるけど酸化されてカルボン酸になるよ。

 

22.オゾニドです。オゾンの語源はozo「匂う」らしい。オゾニドは知らん。

 

23.真ん中にCH₂が4つあって、両端にカルボン酸があるアジピン酸と、真ん中にCH₂が6つあって両端がアミノ基になっているヘキサメチレンジアミンがアミド結合したポリアミドである。

 

24.フマル酸とマレイン酸はエチレンの二つの炭素にそれぞれカルボキシ基を持っているような構造をしているよ。フマル酸はトランス型でマレイン酸がシス型であり、互いにシス・トランス異性体である。ちなみにマレイン酸ベンゼン環を酸化バナジウムを触媒として酸化すると出てくるよ。あと、マレイン酸はシス型で二つのカルボキシ基が同じ方向にあるから加熱すると脱水して無水マレイン酸になるよ。脱水反応だけど濃硫酸とか脱水剤いらないんだね。ちなみに無水酢酸を作るときは濃硫酸じゃなくて脱水剤を用いていたよ。何でだろう。

 

25.酢酸エチルです。酢酸のカルボキシ基とエタノールのヒドロキシ基の間で脱水反応を起こして、エステル結合を形成するよ。このエステル結合は酸触媒か塩基触媒で加水分解がおきる。塩基性触媒での加水分解は特にけん化と呼ばれる。

 

26.1つ以上の不飽和結合をもつ脂肪酸不飽和脂肪酸という。飽和脂肪酸の場合、主鎖がジグザグになります。これは原子模型をイメージして頂ければお分かりいただけると思います。(図1参照)一方、不飽和脂肪酸の場合、主鎖に不飽和結合を持つため、主鎖はジグザグな形がある一点を機に折れ曲がった構造となります。(図2参照)このような構造になると、他の分子と接触しにくくなるため分子間力が弱くなります。そのため、高級不飽和脂肪酸を含む油脂は高級飽和脂肪酸を含む油脂よりも分子の運動が活発な状態で存在することが多い。

(図1)

(図2)(端っこから図1のようにジグザグが続くことをイメージしてください。)

 

27.硬化油という。例えば、マーガリンなどの原料として使われている。理由は、不飽和結合が無くなるため。(詳しい説明は26の答えを参照。)

 

28.パルミチン酸、ステアリン酸オレイン酸リノール酸リノレン酸

 

29.エステルを塩基性触媒で加水分解することをけん化という。けん化すると、エステルはアルコールとカルボン酸の塩が出てくる。仕組みは、、、少し難しいのでエステルが加水分化された後、塩基性物質でカルボン酸が中和されると覚えよう。石ケンの洗浄作用はカルボン酸の塩の主鎖の部分が親油基、カルボキシ基と金属イオンの結合している部分が親水基として働きます。親油基が汚れ(油性の物質)にくっついて包み込みます。新油基の反対側にある親水基によって水に分散して、水に溶けないために落ちなかった汚れが水で落とせるようになります。

 

30.硬水とはカルシウムイオンとマグネシウムイオンを多く含む水のことである。そして、石ケンとはカルボン酸の塩のことである。硬水に石鹸を入れるとカルシウムイオンやマグネシウムイオンと酢酸イオンが水に不溶の酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムとなるため、泡立ちが悪くなる。カルシウム、マグネシウムは2族の金属で、カルシウムは特にアルカリ土類金属という分類に属しており、硫酸塩が水に不溶という特性があるためそれと合わせて覚えて欲しい。

 

31.ドデカノールを濃硫酸と加熱すると、硫酸ドデシルができる。それと水酸化ナトリウムと中和させると硫酸ドデシルナトリウムになります。

 

32.アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム。アルキルベンゼン濃硫酸を加熱するとアルキルベンゼンスルホン酸ができる。それと水酸化ナトリウムで中和させるとアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムになります。

 

33.普通の石ケンの場合、マグネシウムイオンやカルシウムイオンと水に不溶の塩を作り出すため硬水と共に使用すると泡立ちが悪くなる。それに対して合成洗剤は硬水とともに使用しても水に不溶の塩を作り出すことはない。そのため、合成洗剤には硬水とともに使用することができるという利点がある。

 もう一つの利点は液性が中性になることである。石ケンはカルボン酸のナトリウム塩のため、液性が塩基性になり、繊維を傷めてしまいます。一方、合成洗剤の場合、液性が中性になるため、繊維を液性によって傷めることがありません。

 

34.ベンゼンに塩素を置換してクロロベンゼンを作り出し、さらにクロロベンゼンに塩素を置換してp-ジクロロベンゼンを作り出す。使用する触媒は鉄か塩化鉄(Ⅲ)である。ベンゼン環は、共鳴によってπ-結合の電子が、雲が周りを取り巻くように存在している。その構造はとても安定しており、反応しにくい。また、電子が周りに存在しているため、非共有電子対を豊富に持っている塩素はベンゼン環に近づきにくい。鉄が4配位しやすい性質を利用し、塩化鉄(Ⅲ)が塩素から塩化物イオンを取って、電子を1つ失った非常に反応性の高い塩素ができる。さらに、電子を失ったということはプラスの電荷を帯びているためベンゼン環にも近づきやすい。その塩素がベンゼン環に近づき、水素と入れ替わってベンゼン環にくっつく。この反応を二回繰り返すとp-ジクロロベンゼンができる。p位に置換される理由はベンゼンの1置換体が塩素であるからだ。教科書の配向性のコラムを参考にしてほしい。

 

35.触媒は酸化バナジウム。生じる物質は無水マレイン酸。この後出てくるが、ベンゼン環の側鎖(環についている炭素鎖)はその形によらずカルボキシ基になる。このことから、炭素鎖を酸化するとカルボキシ基になりやすいという性質があるような気がする。炭素鎖がカルボキシ基になって、それが加熱によって脱水されて無水マレイン酸になったと考えよう。

 

36.ナフタレンはコールタールから得られる昇華性のある物質で、無水フタル酸や染料の中間体の原料に用いられる。ナフタレンは昇華性と特有の臭気で防虫剤として使われている。無水フタル酸の原料というのはベンゼン環が酸化するとカルボン酸の無水物になるのと同じように考えて欲しい。

 アントラセンはコールタールから得られる。アリザリン染料の原料に用いられる。アリザリンはアントラセンみたいな形をしているから要チェックだ!!

 

37.塩化鉄(Ⅲ)。

 

38.紫:フェノール。青:o-クレゾール・赤紫:サリチル酸サリチル酸メチル。

 

39.フェノールを塩化鉄(Ⅲ)で検出する反応は、ベンゼン環に直接ヒドロキシ基が付いたものにしか反応しないため、ベンジルアルコール他ベンゼン環をもつアルコール類は塩化鉄(Ⅲ)による呈色反応を起こさない。この呈色反応は塩化鉄(Ⅲ)の鉄(Ⅲ)イオンにフェノキシドイオンが配位結合してできる物質の色を見る反応なので、フェノール類以外では呈色反応を起こさない。

 

40.フェノールと混酸を反応させるとフェノールがニトロ化しニトロフェノールが生成する。そのままニトロ化させ続けるとオルト位とパラ位にニトロ基が置換されたピクリン酸が生成する。

 

41.無水酢酸を反応させる。

 

42.クメン法をお教えいたします。そもそも、クメン法他のフェノールの製法は、フェノールという樹脂や接着剤などに利用される有用な物質を、ベンゼンという比較的入手のしやすい芳香族の基本となる物質にヒドロキシ基を付けることで作り出そうとしたものである。フェノールの構造を知り、フェノールを生産したいと考えた昔の化学者は思っただろう。ヒドロキシ基を付けるだけなんだから簡単だろ、って。でも、そう上手くはいかないんだな。なぜなら、ベンゼン環は安定していて、かつ、電子の雲のようなものが取り巻いている。非共有電子対を多く持つヒドロキシ基がそう簡単にくっつくはずもなく、ベンゼンからフェノールを生成するのは難しいことが分かる。フェノールの製法で有名なクメン法、アルカリ融解法、クロロベンゼン法はベンゼン環にヒドロキシ基よりも反応性が高く、ベンゼンにくっつきやすい官能基を置換させ、その置換基をヒドロキシ基にすることによって、フェノールを作り出すものである。クメン法は名前の通りクメンを作り出し、その置換基をヒドロキシ基に変化させることによってフェノールを作り出している。

 ベンゼンとプロペンを酸触媒の下で反応させるとクメンが得られる。そのクメンを酸化されたという意味である。そのクメンぺルオキシドを硫酸で分解することでフェノールを得ることができる。最後にクメンヒドロぺルオキシドを硫酸で分解した際に副生成物としてアセトンが出る。

 

43.クメン法がクメンを作り出し、その置換基をヒドロキシ基にすることによってフェノールを得たのに対し、アルカリ融解法はベンゼンスルホン酸、クロロベンゼン法はクロロベンゼンを経由してフェノールを作り出している。

 アルカリ融解法はスルホン化法とも言われ、まずはベンゼンにスルホ基を置換させてベンゼンスルホン酸を作り出すことから始まる。スルホ基を置換する理由はスルホ基が電子をよく引き付けるためである。スルホ基が結合している炭素から電子を引き付けると、その炭素はベンゼンのときのように安定していなくて、反応しやすい状態になります。次にベンゼンスルホン酸を水酸化ナトリウムで中和させる。ベンゼンスルホン酸のままで、次に行う高温下でのヒドロキシ基との反応を行うと高温によってベンゼンスルホン酸が状態変化してしまうので分子間力が強くなるようにベンゼンスルホン酸ナトリウムにする。また、ベンゼンスルホン酸のままだと、次に水酸化ナトリウムと反応させるときに、置換反応よりも先に中和反応が起きるので、それを先に済ましておこうという風に考えても良いかもしれません。スルホ基がくっついた反応しやすい炭素にヒドロキシ基を反応させるのですが、普通に水酸化ナトリウムをぶつけるだけでは反応性の高いスルホ基をどかすことができないため、高温で水酸化ナトリウムと反応させます。そうしたら、ヒドロキシ基を置換することに見事に成功し、フェノールが生成されるのですが、水酸化ナトリウムを反応させたため、残っている水酸化ナトリウムによって中和反応が起こってナトリウムフェノキシドになってしまいます。そのナトリウムフェノキシドとフェノールよりも強い酸を反応させてフェノールを得ることになります。

 クロロベンゼン法はベンゼン環に鉄粉を触媒として塩素を置換させて、クロロベンゼンを生成するところから始まります。アルカリ融解法と同じで塩素と結合している炭素は反応性が高くなっているため、その炭素に高温下で水酸化ナトリウム水溶液と反応させるのですが、高温にするとクロロベンゼンが昇華してしまうため高圧下で反応させます。すると、ナトリウムフェノキシドが出てくるため、そのあとはアルカリ融解法と同じ工程です。

 

44.フタル酸とはベンゼン環にカルボキシ基が二つくっついた物質のことです。オルト位にカルボキシ基がくっついたものをフタル酸といい、メタ位にカルボキシ基がくっついたものをイソフタル酸、パラ位にくっついたものをテレフタル酸という。フタル酸に限って、カルボキシ基の距離が近いため、加熱するとカルボキシ基同士で脱水反応を起こし、フタル酸無水物が生成する。

 

45.トルエンを酸化すると、安息香酸塩になる。それを安息香酸よりも強い酸と反応させると、安息香酸を得ることができる。

 

46.フタル酸を加熱する。ナフタレンを酸化する。O-キシレンを酸化させて加熱する。染料や合成樹脂の原料に使われるらしい。フェノールと分子間脱水させるとフェノールフタレインを得られる。

 

47.モノマーはエチレングリコールテレフタル酸である。エチレングリコールのヒドロキシ基とテレフタル酸のカルボキシ基の間で脱水し、エステル結合によってつながる。ポリエステルである。

 

48.サリチル酸とはベンゼン環にカルボキシ基とヒドロキシ基がオルト位で結合した物質である。ナトリウムフェノキシドに二酸化炭素を加熱、加圧して反応させて作られる。ナトリウムフェノキシドを使う理由は、Oが電子を多く持っていて、オルト位とパラ位の反応性を高めてくれるからである。そこに温度と圧力を上げて二酸化炭素を反応させることでカルボキシ基を作り出します。

 

49.ベンゼン環にアルデヒド基が結合した物質。他のアルデヒドと同じで酸化されやすい。意外なことに、フェーリング反応を起こさない。べんずアルデヒド塩基性条件だとべんずアルデヒド同士で酸化還元反応を起こし、安息香酸とベンジルアルコールが生成する。(フェーリング液は水酸化ナトリウムを含んでいる。)

 

50.ベンゼン環にアセチル基がくっついたものをアセトフェノンという。強く甘い芳香を持つ。

 

51.赤紫色になる。さらし粉の酸化力は次亜塩素酸イオンによるもので、アニリン酸化還元反応を起こすと赤紫色の物質を生成する。

52.アニリンを二クロム酸カリウムで酸化すると出てくるよ。

 

53.空気中の酸素によって酸化されて赤褐色の沈殿ができる。これはアニリンと二クロム酸カリウムの反応での生成物と同じものが出てきます。ただ、種類は同じではあるが、酸素の酸化力は二クロム酸カリウムに比べると極めて低いため、生成物の重合度が低くなる。結果、重合度が低くなったため吸光率も低くなり、黒ではなく、赤い物質となる。

 

54.アセトアニリドとはアニリンのアミノ基がアセト化されて、アミノ基にアセチル基がくっついた物質のことである。アミド結合を持っているため酸や塩基の水溶液で加水分解される。酸で加水分解するとアニリドと酢酸が生成する。生成したアニリン加水分解に要した酸で中和反応が起こり、アニリンの塩が発生する。

 

55.工業的にはニトロベンゼンを水素で還元する。触媒はニッケルを使用する。実験室的にはニトロベンゼンをスズで還元します。これは酸性条件下で起こる反応なので塩酸を酸として利用します。ニトロベンゼンを還元するとアニリンが生じるのですが、塩酸によって中和されてアニリン塩酸塩が発生します。それを強塩基で遊離してアニリンを得ます。

 

56.アニリン亜硝酸ナトリウム、塩酸を反応させると、塩化ベンゼンジアゾ二ウムが発生する。これをジアゾ化という。ジアゾ化をするメリットはベンゼンジアゾ二ウムイオンを作り出すことにあります。ベンゼンジアゾ二ウムイオンはベンゼン環に三重結合した窒素がくっついている構造をしています。窒素の原子価は3ですがベンゼン環にくっつくために電子を1つ使うためプラスの電荷を帯びています。言ってみれば、窒素の分子がベンゼン環に電子を奪われて電子が1つ足りない状態なのですごく不安定です。だから、反応しやすいのですね。この反応のしやすさを利用してカップリングをします。カップリングとは二つの物質を選択的に結合させることです。

 この反応しやすい‘‘不安定さ“を再現するために、より不安定な条件を作り出すことが重要になります。そこで選ばれた物質が亜硝酸ナトリウムと塩酸になります。亜硝酸はもともと構造的に不安定な物質で自然分解してしまいます。それを塩にして構造的に不安定ながらもかろうじて亜硝酸イオンとして反応に利用できる形にしています。その亜硝酸イオンに塩酸が水素イオンを投げつけると、不安定な亜硝酸イオンは安定な水を出して、分解します。結果、ニトロソ二ウムイオンという物質が生じます。ニトロソ二ウムイオンは、これまた不安定でプラスの電荷を帯びています。このイオンがアニリンのアミノ基の非共有電子対に近づいて窒素同士で結合します。こうやってできるのがベンゼンジアゾ二ウムイオンです。このイオンはプラスの電荷を帯びているため、ベンゼン環に近づきやすいです。

 

57.ジアゾカップリングとはジアゾ化した物質とくっつけたい物質を反応させて、窒素によって二つの物質をくっつけることである。今回、例として紹介するのは、塩化ベンゼン二ウムとナトリウムフェノキシドのカップリングである。この二つが反応して生成するのはp-フェニルアゾフェノールなので、本来、アゾ基によってくっつけたかったのはフェニル基とフェノールである。でも、反応に利用しているのはナトリウムフェノキシドである。なぜナトリウムフェノキシドを利用しているかというと、p-位に配向性を最大にするためである。フェノールのままだと水素にも電子が引っ張られるけど、ナトリウムフェノキシドにすれば電離してフェノキシドイオンができるため、ベンゼン環に最大限電子を供給でき、p-位の配向性が最大になる。

 

58.反応式は教科書を見て下さい。分解するとフェノールが出てきます。

 

59.クロスカップリングとは、ベンゼン環のある炭化水素ともう一方の炭化水素をくっつけることをいう。それを実現したのがパラジウム触媒である。

 二つの炭化水素をくっつけるには、それぞれのつなげたい部分の炭素にプラスの電荷、マイナスの電荷をそれぞれ帯びさせることが必要である。片方にはハロゲン元素をくっつけて結合している炭素の電荷をプラスにします。もう片方に金属イオンをくっつけたいところですが、金属は電気陰性度が低く、共有結合を形成できないため。パラジウム触媒の結合の間に入り込んで結合する性質を使って、炭素にマイナスの電荷を帯びさせます。これでプラスとマイナスの炭素同士で引きあってくっつけるというのがクロスカップリングの大筋です。

 

60.単糖は基本構造を抑えてヒドロキシ基の位置で覚えよう。グルコースは1の炭素に結合しているヒドロキシ基の位置でαかβが決まり、↓↑↓である。グルコースの1番目の炭素に結合している-OHが、5番目の炭素に結合している-CH₂OHと反対側に結合しているグルコースをα-グルコースという。フルクトースは難しいから頑張って構造覚えて下さい。グルコースの五員環の二個目の炭素に結合したOHと5個目の炭素に結合したCH₂OHが同じ向きに結合している場合、それをβ-フルクトースという。ガラクトースは基本構造で↓↑↑。5番目の炭素についているCH₂OHと1番目の炭素についているヒドロキシ基が反対の位置ならα、同じならβ。スクロースはαグルコースと五員環のβ-フルクトースが、α-グルコースの1の炭素に結合しているOHとβ―フルクトースの3の炭素についているOHが脱水して、グリコシド結合によってつながる。α-グルコース二つがグリコシド結合によってつながった二糖類がマルトース。β-ガラクトースとβ-グルコースラクトース。β-グルコース二つがセロビオーススクロースインベルターゼ、マルトースはマルターゼ、ラクトースラクターゼ、セロビオースはセロビアーゼ、そして、全て希酸と加熱すると加水分解する。

 

61.スクロースが還元性を持たない理由は単糖同士が結合を形成する際に、単糖の還元性をもつへみあせたーる構造の部分を使うためである。

 

62.グリシンはにかわ・絹のたんぱく質中に存在。アラニンはたんぱく質の構成アミノ酸として広く分布。フェニルアラニンたんぱく質の構成アミノ酸として広く分布。ベンゼン環を含むのでキサントプロテイン反応で呈色。システインたんぱく質の構成アミノ酸として広く分布、硫黄を含む。セリンはたんぱく質に広く分布、絹のたんぱく質中に多く含まれる。リシンは全てのたんぱく質の構成アミノ酸、アミノ基が二つある。メチオニンは乳に含まれるたんぱく質中にある。硫黄を含む。チロシンカゼイン・絹のたんぱく質中にある。ベンゼン環を含む。グルタミン酸は小麦のたんぱく質中にある。カルボキシ基が二つある。

 

63.光に対しての性質が異なる。

 

64.アミノ酸はカルボキシ基とアミノ基を持つため、水に溶けたときにカルボキシ基とアミノ基がそれぞれ電離して、水素イオンと水酸化物イオンを放出する。カルボキシ基が電離したらマイナスの電荷を帯び、アミノ基が電離したらプラスの電荷を帯びるため、双生イオンと呼ばれる。この電荷は溶媒がある液性の場合で、酸性の場合は平衡が移動して陽性になり、塩基性の場合は陰性になる。

 

65.アミノ酸は酸性溶液中では陽性で、塩基性溶液では陰性のイオンになるため、電気泳動させると陽極側または陰極側に移動する。アミノ酸はあるphで電気泳動をしなくなる。このphはアミノ酸によって異なるため、アミノ酸の種類を特定するために用いられる。

 

66.ニンヒドリン反応とはニンヒドリンがアミノ基に二つ結合することによって呈色する反応である。アミノ酸のアミノ基は比較的脱離しやすく、芳香族アミンなどでは起きないニンヒドリン反応が起きます。アミノ酸の水溶液にニンヒドリン水溶液を入れて温めると、アミノ基と反応して赤紫~青紫色を呈する。

 

67.カルボキシ基はアルコールと反応してエステル結合を形成する。アミノ基は無水酢酸と反応してアミドを生じる。

 

68.アミロースはα-グルコースの1の炭素と4の炭素がグリコシド結合によって結合しているものが連なっているものである。アミロペクチンは1の炭素と4の炭素がグリコシド結合しているものの途中で他の1の炭素と6番目の炭素がグリコシド結合によってつながっているものである。アミロペクチンは枝分かれ構造を多く含む。アミロペクチンの方が分子量が大きくなることが多く、粘性が大きい。もち米に多く含まれる。

69.デキストリン

 

70.デキストリンは水に溶けやすく、粘着力が強いので糊に用いられる。ヨウ素でんぷん反応では、加水分解の程度によって色が異なってくる。加水分解が進むと重合度が低くなるため、らせん構造が少なくなる。らせん構造が少なくなるにつれ赤みを増し、重合度6以下になると、らせん構造ができないので呈色しない。

 

71.ヒドロキシ基を-O-CH₃に変化させてから加水分解すると、グリコシド結合していた炭素にはヒドロキシ基が結合しているので、加水分解してできた生成物のヒドロキシ基の位置、ある種類のグルコースの量から枝分かれの数や重合度を推定する。

 

72.グリコーゲンとはアミロペクチンに似た構造をしている、それよりも枝分かれ構造が多くなった物質である。肝臓や筋肉中を始め組織に存在する。別名動物でんぷんともいう。血中のグルコース濃度を一定に保つために加水分解されて利用される。枝分かれ構造がとても多く、球状の分子で水溶性を持つためエネルギーを体内で貯蔵するのにうってつけの物質である。

 

73.セルロースはβ-グルコースの1と4がグリコシド結合によってつながった多糖類である。α-グルコースが連なったアミロースがらせん構造を形成するのに対し、セルロースはまっすぐな構造になるため分子同士が近づきやすく、分子間で水素結合を形成する。部分的に結晶構造を作ることになるため、硬い物質である。水にも不溶である。細胞壁の主成分で細胞壁の頑丈さがこの成分に起因している。希酸と長時間煮沸すると、加水分解してグルコースを生じる。セルラーゼでも加水分解する。

 

74.セルロースと混酸を反応させると、セルロースのヒドロキシ基と硝酸がエステル結合を作り出し、ニトロセルロースができる。トリニトロセルロースは綿状の煙を出さない火薬として利用される。ジニトロセルロース有機溶媒に溶けるためセルロイドの原料に用いられる。燃えやすいのが欠点。

 

75.セルロースのヒドロキシ基を無水酢酸でアセチル化したものをアセチルセルロースという。溶媒に溶解しにくいトリアセチルセルロースをおだやかに加水分解してジアセチルセルロースを生じてそれをアセトンに溶解して細孔から押し出して温風で溶媒を蒸発させるとアセテートができる。アセテートセルロースをもとにして加工して作られているため、微生物に分解されやすいという特徴がある。同じようにセルロースをもとにして作られているニトロセルロースは発火性があるのが欠点だったが、アセチルセルロースの場合はアセチル基を置換させるため、その欠点がなく、ニトロセルロースに変わりとして使われている。

 

76.セルロースのヒドロキシ基のH部分を濃アンモニア水が持っていって、Oとテトラアンミン銅(Ⅱ)イオンがくっついて、セルロースがどんどん溶けていく。溶けたセルロースは弱酸の塩として溶解しているため、溶液を細孔から希酸中に押し出すとセルロースが生成して、繊維状に加工される。言ってみれば溶けたセルロースが再生する。レーヨンとは生成された繊維が光線のような輝きをもっていたため、光線の意味でレイ、繊維の意味でコットン、これらから名づけられている。

 

77.セルロースを濃い水酸化ナトリウムで処理した後、二硫化炭素と反応させる。その後、薄い水酸化ナトリウム水溶液に溶かしたものをビスコースという。セルロースを濃い水酸化ナトリウムで処理して、二硫化炭素と反応させる。これはセルロースのヒドロキシ基Hの受け取り手が水酸化ナトリウムで、二硫化炭素がOとくっつく、で溶けたものを、なぜか薄い水酸化ナトリウムに溶かしてるけど考えたくない。ビスコースは粘性をもった溶液という意味で、実際、ビスコースは非常に粘性の大きい褐色の溶液である。このビスコースを希硫酸中にビスコースから押し出すことでビスコースレーヨンになり、非常に狭い隙間から押し出すとセロハンとなる。

 

78.一次構造はアミノ酸の配列のことである。アミノ酸が連なった鎖がらせん状、またはジグザグ状になるものを二次構造という。この構造はNHとCOの間で水素結合を形成することによるものである。らせん状の構造をα-へリックス、ジグザグの構造をβ-シートという。三次構造は二次構造のらせんやら折れ曲がりやらがさらにつらなってできた鎖状の物質がさらにアミノ酸同士のイオン結合や硫黄を持っているアミノ酸が入っている場合、硫黄同士で結合してジスルフィド結合を形成する。四次構造は三次構造のたんぱく質同士で一定の立体配置となっている構造のことである。

 

79.加水分解したときにα-アミノ酸だけが出てきたら単純たんぱく質。α-アミノ酸以外に単糖、核酸、色素、リン酸などが出てきたら複合たんぱくである。唾液や血液に含まれるヘモグロビンは複合たんぱく質である。

 

80.ペプチド鎖が束になっているものを繊維状たんぱく質、球状に近いぐちゃぐちゃしたものを球状たんぱく質という。

 

81.コロイドとして溶解するため、電解質を加えると塩析する。

 

82.加熱、重金属イオン、エタノール、酸、塩基によってたんぱく質の高次構造が変化し、性質が変化する。1次構造は変化しないが2時構造以降が変化して性質を変化させる。

 

83.ビウレット反応は、二つのペプチド結合と銅イオンからできる錯体が色を持つことによる呈色反応だよ。二つのペプチド結合を持つということはトリペプチドである。銅イオンの錯体を作り出すために、まずは銅イオンは必要だよね。だから、硫酸銅(Ⅱ)水溶液を入れる。銅イオンがペプチド結合に近づきやすくするために、ペプチド結合に求核結合する水酸化イオンを加えます。赤紫色に呈色するらしい。「ビ」は二つという意味。「ウレット」は「ウレア」から派生して尿素という意味。二つの尿素から呈色するよっていう意味。尿素がNHCO結合を1つ持つため。

 

84.キサントプロテイン反応はたんぱく質の構成アミノ酸ベンゼン環を持っている場合に呈色する反応となっています。濃硝酸を加えて加熱すると、ベンゼン環がニトロ化されて呈色する。ちなみに、ニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸は全て黄色だよ。ニトロベンゼン塩基性溶液中だと黄色になるので、アンモニア水を入れる。なぜかというと、ニトロ基が少ないと呈色が薄くて検出できないことがあるから塩基性で見えやすくするのです。ちなみに、キサントはギリシャ語で黄色という意味で、プロテインはもちろんたんぱく質という意味。

 

85.アミノ基が脱離しやすいアミノ酸に限り、反応が起こるニンヒドリン反応だが、なぜかたんぱく質にも呈色反応を示す。アミノ酸の時はアミノ基にニンヒドリンが二つ結合して呈色とかだった気がするが。たんぱく質の場合も反応するのだろうか。調べてみるとニンヒドリン反応は窒素にニンヒドリンが二つ結合して呈色するらしい。赤紫色~青紫色に呈色する。

 

86.硫黄の検出方法は前にも書いたけど何か違うのかな。硫黄はナトリウムか水酸化ナトリウムと反応させて、硫化ナトリウムにして水に溶かして、酸性溶液にして、鉛と沈殿させたはずだが。水酸化ナトリウムと加熱するのは忘れてた。加熱しないと反応しないか。

 

87.高分子化合物の透明度は重合度で決まりそうだよね。あ、違うわ結晶構造の割合だ。結晶構造が多いと透明度が下がって、少ないと透明度が上がる。ガラスは非晶質だから透明度が高い。ゴムは非晶質のみの物質でご存知の通り柔軟性に優れているが、これは結晶構造を持たないことによる。

 

88.高分子化合物は非晶質の部分を多く含むものが多い。そのため、部分部分によって構造が様々で明確な融点を持たない。加熱していくとある温度でやわらかくなっていくものが多い。そのある温度を軟化点という。

89.高分子化合物の分子量は同じ物質でも重合度によって値が異なるため、それぞれの分子の数と1分子の分子量を掛け合わせたものを、重合度関係なく全ての分子の数で割った値で示される。これを平均分子量という。

 

90.溶けにくいんじゃねーかな、だって、分子量が大きいものが多いし、基本的には溶けにくい、重合度によって分子量がまちまちだから一概には言えないけど、あと、ヒドロキシ基とか親水基がくっついてたら溶けにくさも変わってくるかな。非晶質だから、結晶構造を作るから溶けにくいというわけではなく、単純に分子量による分子間力によるもの。溶けた場合、分子1つがコロイドサイズなのでコロイド溶液になる。

 

91.高分子化合物の場合、粘度と分子量には密接な関係がある。そのことを利用して粘度測定による分子量の測定が可能である。浸透圧による分子量測定も可能である。気体にはならないため、気体にして分子量を調べることはできない。凝固点効果度による測定法も高分子化合物でない場合には用いられるが、高分子化合物の場合は使えないラしい。考えるのが面倒くさいからやめよう、うん。

 

92.ナイロン66とは言葉の通り炭素数が6、6と続くナイロンのことである。ナイロンの語源は調べても英語でしか出なかったため、英語の習得を硬く決意した。ただ、ナイロンとはポリアミドのことである。アミド結合は電子の非局在化によってとても強い結合となる。そのアミド結合で六つの炭素が繋がってるよっていうのが名前から読み取れる。アミド結合に必要なのはアミノ基とカルボキシ基なので、そこから、モノマーが推測できる。モノマーはアジピン酸とヘキサメチレンジアミンである。アジピン酸は両端にカルボキシ基を持ってて、真ん中が4つの炭素だよ。テトラメチレンジカルボキシみたいな。

 

93.ナイロン66の場合は違う物質由来の炭素数6だったから66だけど、ナイロン6は一つの物質がモノマーになってるから6なんだね。モノマーはカプロラクタムっていう物質なんだよね。カプロラクタムっていうのは、もともとアミド結合を持っている。そのアミド結合が一回開いて、他のカプロラクタムとアミド結合をするんじゃ!!だから、カプロラクタムを覚えるよりもナイロン6の名前の意味からナイロンを覚えて、そのモノマーであるカプロラクタムを覚えよう。ラクタムっていうのがアミド結合を持っている環状の分子っていう意味らしい。

 

94.ポリエステルについて??両端にカルボキシ基を持っているジカルボン酸と両端にヒドロキシ基を持っているジオール系が多数のエステル結合でポリマーを作り出したらできるんじゃないかな。知ってるのはポリエチレンテレフタラートエチレングリコールテレフタル酸エステル結合してできたポリマーだよ。ペットボトルなどの原料である。強度が強いらしい。何でかは知らないベンゼン環があることに関係しているのかはわからない。

 

95.アルケンをモノマーとして付加重合させたものをオレフィン繊維っていうらしい。オレフィンっていうのはアルケンのことをいう。アルケンが塩素と反応して、油状のクロロアルカンを作り出すことに由来するらしい。

 

96.アクリル繊維っていうのはポリアクリロニトリルっていうやつでアクリロニトリルが付加重合したもの。アクリロニトリルっていうのはエチレンにシアノ基が結合したやつのこと。ニトリルっていうのが炭素鎖にシアノ基が結合したやつのことでアクリロっていうのは知らない。

 

97.ビニロンっていうのはポリビニルアルコールをアセタール化したもののことである。ポリビニルアルコール由来のヒドロキシ基によって親水性と吸水性を持つ。ポリビニルアルコールをアセタール化してヒドロキシ基を減らすのは水に弱くなるのを防いだのか、それか、水素結合で結晶化するのを防いだのか、どこにも理由は書いてなかった。ポリビニルアルコールをアセタール化して得られるビニロンだが、これを得るためには言わずもがなポリビニルアルコールを得る必要がある。ポリビニルアルコールを得るためにビニルアルコールを付加重合すればいいと思うかもしれないが、アセチレンの水の付加反応でビニルアルコールを得た際に、瞬間的にケト化してアセトアルデヒドになった。ビニルアルコールは不安定なのである。だから、ポリビニルアルコールを得るためには他のポリマーの官能基を変化させるしかないのだ。ポリ酢酸ビニルを塩基性触媒で加水分解すれば、けん化されてポリビニルアルコールが出てくる。何で酢酸ビニルが選ばれたかというと、まず、ビニルアルコールと同じく、ビニル基を持っている。そして、加水分解するだけで簡単にポリビニルアルコールを得ることができるからである。

 

98.アセタールとは二つのエーテル結合のことである。ヒドロキシ基を1つ持ち、1つのエーテル結合を持つ物質をヘミアセタールという。ヘミは半分という意味である。

 

99.熱硬化性樹脂は熱すると架橋構造を作って強度が増すから固まる。どんな架橋構造になるかは物質によって異なる。

 

100.まず、フェノール樹脂とはフェノール同士が-CH₂-によってつながったものである。CH₂の架橋構造を作るために、ホルムアルデヒドを使う。ホルムアルデヒドのOとH2つが水として出ていってつながる。正直分からん。酸触媒か塩基触媒を使うかで途中の形が変わる。

 

101.メラミンとはベンゼン環にアミノ基が三つメタ位に結合していて、アミノ基が結合していない炭素が窒素に置き換わった意味の分からない構造をしている。メラミン樹脂と尿素樹脂はアミノ樹脂である。アミノ樹脂とはアミノ基を二つ以上持っているが-CH₂-によって繋がっている樹脂である。フェノール樹脂はベンゼン環のHを使っていたが、アミノ樹脂はアミノ基のHを使っている。フェノール樹脂のOHが反応しない理由は謎である。

 

102.架橋構造を作る役割だと思う。

 

103.アミノ基二つがケトン基でくっついている感じの構造をしている。

 

104.アルキド樹脂は多価無水カルボン酸と多価アルコールがエステル結合をしているような構造をしているなんで無水カルボン酸を使うのかは分からない。これに高級脂肪酸を加えて性質を変化させているらしいがどういう風に変わるのかは考えたくないねぇ。

 

105.トリクロロメチルシランやジクロロジメチルシランなどと水を反応させるとクロロ基がヒドロキシ基に置き換わって、シラノール類になる。その後、シラノール類同士のヒドロキシ基で水が取れて縮合重合する。このようにして生成した高分子化合物をシリコーン樹脂という。何でシリコーン樹脂が作られたのか、何で耐熱性、耐火性、耐寒性、電気絶縁性を持つのか、分からないし、考えたくもないと僕は考えますね。これに関しては、ていうか、樹脂系は丸暗記したくなるほど複雑ですよね。きついわね。

 

106.イミドっていうのは何かっていう話ですよね。アミド結合がCO1つなのに対して、イミドはCOが二つあるよ。っていう構造をしているけど、イミドの場合はNにHがついてない。どういうことなのかわからない。ポリイミドは共役で電子的に安定しているので、強度が高い。耐熱性に優れており、コピー機の熱定着部分に利用されている。イミド結合で繋がってると思いきや、NRのRで繋がってる。よくわからない。

 

107.陽イオン交換樹脂っていうのは溶液中の陽イオンを水素イオンに交換する性質を持っている。高分子化合物にスルホ基を置換させて、スルホ基と陽イオンの結合力の差を利用して水素イオンに交換する。スルホ基を置換する高分子化合物にはベンゼン環を含むものが利用される。例えば、スチレンとp-ジビニルベンゼンの共重合体がよく利用される。なぜかというと、それらの樹脂は多孔質で表面積が大きくなり、イオンの交換が効率よく行われるためである。

 

108.アンモニア塩の構造を持っている樹脂は水酸化物イオンと陰イオンを交換できる。

 

109.陽イオン交換樹脂を最初にやる。陰イオン交換樹脂を最初に回すと、水酸化物の沈殿、水酸化物によって樹脂が傷められるため。

 

110.電気を通す高分子。ポリアセチレンとヨウ素によって金属のような電気伝導性を持った高分子化合物を作り出したらしい。

 

111.吸水性高分子は-COONaが水に電離することで高分子化合物が-COO⁻を持つことになる。それが互いに斥力によって反発しあい、水を含むことのできる空間をつくりだすことにより、水をさらに取り込むことができるようになる。ポリアクリル酸ナトリウムや酢酸ビニルとアクリル酸メチルの共重合によって作られる。

 

112.半合成繊維のように自然由来の物質を化学的に加工したものは微生物によって分解されるため、これを生分解性高分子という。ポリ乳酸やでんぷんやセルロースを加工したものなどがある。

 

113.感光性高分子は光に反応して硬化する高分子化合物のことである。利用の例として、歯の詰め物などがある。他にも、銅板上に、感光性高分子でデザインして光を当てると不溶性の物質になるため、そのまま、溶媒などで処理するとデザインの部分だけが残る。

 

114.プラスチックのリサイクルにはいくつか種類がある。化学的に加工して別の物質として利用するケミカルリサイクル。そのままの製品として利用する製品リサイクル。加熱して形を変えて利用するマテリアルリサイクル。燃焼させて、そのエネルギーを利用するサーマルリサイクル。以上の4つが代表的なリサイクル法である。

 

115.ラテックスと呼ばれる粘性のある乳白色の樹液に酢酸などの有機酸を加えて固めたものを生ゴムという。ラテックスにはゴムの主成分であるポリイソプレンがコロイドとして存在している。それは、ポリイソプレンのまわりをたんぱく質成分が覆っていることで安定して存在している。そのたんぱく質成分を有機酸によって変性させて、ポリイソプレンがコロイドとして存在できないようにして、固めている。

 

116.ブタジエンとは二つの二重結合を持ったブタンのことである。ブタジエンゴムに使われるのは1,3ブタジエンという両端に二重結合を持った物質である。

 

117.クロロプレンとは語感から察するに、塩素を持っていて二重結合を持っているプロパンかなと。違うみたい、クロロプレンとは1,3ブタジエンの2の炭素に塩素が結合しているものである。

118.クロロプレンでは1,3ブタジエンの2の炭素にクロロが結合していましたが、イソプレンの場合はメチル基が結合しています。イソとは枝分かれの意味でメチル基が付くことで、炭素鎖が枝分かれの構造になるためイソという名がついているんですね。プレンはプロピルとエンがくっついた言葉だと思うのですが分かりません。

 

119.スチレンーブタジエンゴムは主にタイヤやリチウム電池の何かに使われる。スチレンとブタジエンを共重合したものです。電気絶縁性に優れているため、リチウム電池の何かに利用されるのだと思う。

 

120.アクリロニトリルとブタジエンを共重合させたものだと思う。シール、ホースなどに使われる。なんでアクリロニトリルと共重合させたらそういう性質になるのかわからない。

 

121.アルケンと同じ意味。アルケンが塩素と反応して油状物質を作り出すことから由来している。

 

122.ブチルゴムとは、イソブテンにイソプレンを少量加えて共重合させたものである。イソプレンを少量加えるのは加硫しやすくするためである。イソプレンは重合反応を起こした後でも二重結合が残る。

 

123.アクリル酸エステルと少量のアクリロニトリルを共重合させ作ったものをアクリルゴムという。ホースなどに使われる。何でこの二つの物質がモノマーなのかは分からない。

 

124.トリクロロメチルシランやジクロロジメチルシランなどを水と反応させると、クロロの部分がヒドロキシ基と置き換わり、その後、縮合重合してシリコーン樹脂になる。その樹脂に加硫などで橋かけ構造を作って、弾性を持たせたものをシリコーンゴムという。それにフッ素やシアノ基を結合させて耐熱、耐寒性を持たせたりする。